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“原子力教育”を進めよう

ほとんどの人は原子力、放射能、と聞けば「広島」「長崎」が真っ先に思い当たるのではないだろうか?同じ原子力を使うのに、なぜ「原子爆弾は危険」で「原子力発電は安全」なのか、考えてみると不思議だ。そして福島第一原発事故が起きるまで、私たち日本国民は「原子力発電は安全」と思い込み(思い込まされ?)、それによって生み出される豊富な電力を当たり前のように使ってきた。

ところが、大震災と津波によって福島第一原発事故が起きると、「万全の備えをしていたにもかかわらず、想定外の被害によって事故が起きた」と東電側は答弁した。だが、内部事情が明らかになるにつれ、防護壁が充分な高さではなく、非常用ディーゼル発電機も建屋の地下にあって、津波のため浸水して使えなくなり、ECCS(非常用炉心冷却装置)が停止してしまったことなど、非常時の備えが充分ではないことがわかった。

そして今回の福島第一原発事故以来、テレビや新聞にやたらと聞きなれない数値が出てきたり、見たこともない原子炉の内部の様子が、図解で説明された。初めて聞いたり見たりした原発のしくみ、放射能の単位など知らないことばかりだ。特に被曝量を表す「シーベルト」の単位が、マスコミ媒体によって「マイクロ」になったり「ミリ」になったりするので、混乱することもあった。

政府はこれらの数値を発表することで「情報隠しはありませんよ」とアピールしているつもりかもしれないが、これを聞いている国民の一体何人が理解しているだろうか?情報は流せばいいというものではない。また、国民が知らないと思ったのか、学童たちへの被曝限度を「20ミリシーベルト」と発表したが、少し勉強すれば「年間1ミリシーベルト」であることがICRP(国際放射線防護委員会)で勧告されていることがわかる。政府は正しい情報を流すことが必要だ。

とはいえ、筆者のように原子力に詳しくない人がほとんどだろうから、本来であれば、数々の数値がどういう意味を持つのか、またそれによって国民はどういうことに気をつけるべきか、政府はわかり易く説明する義務があると思うのだ。と同時に、私たちも信頼できる筋から情報を得たり、原子力のことを勉強する必要があると思う。こんな大切なことを国まかせにしてきた我々にも責任があると思う。

今まで体制側から相手にされなかった原子力の危険性を言う学者や指導者たちも、最近では少しづつ「物言える」ようになってきた。これからは彼ら専門家の意見を参考に、私たち一人一人が原子力のことを勉強する必要があると思う。もっと前から政府が、色々な意見を聞く耳を持ち、国民全体が関心を持っていたら、このような事故は防げたのかもしれないのだ。
 
セラヴィ ( 2011/05/12 18:30 )
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